プロレスの萌えポイントを語る会

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ZERO1に心打たれた2017 -道場マッチ観戦レポ-

前回に続いてZERO1の話。

 

2017年11月24日、ZERO1の道場・TAKESHIBAコロシアムが入っているビルが、竹芝地区の再開発に伴い、取り壊しとなり、道場も2018年3月いっぱいで閉鎖されることが発表された。

これは選手やスタッフだけでなく、ファンにとっても悲しいニュースであった。というのも、ZERO1は道場にファンを入れて、“道場マッチ”なる興行を開催しているからだ。

ZERO1の道場マッチはいつも対戦カードが豪華で、いつか見に行こうと思っていた。しかし、「いつか見に行こう」ではもう見られないと思った僕は早速クリスマスイブに東京へ向かった。

 

先に感想を言うと、ZERO1の道場マッチは面白いという言葉で片付けられないようなものだった。観戦終了後、感覚が麻痺した。

そんなプヲタの僕の感覚を麻痺させたZERO1の道場マッチの観戦レポートをここに記すとする。

 

 

 

 

この日の道場マッチは開場は13時30分で、開始は14時。僕はギリギリまでDDTプロレスリング後楽園ホール大会を観戦していたため、開始時刻5分前の13時55分に着席。

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着席すると足もとにはウエイトトレーニング用の重り。

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右斜め後ろには田中将斗の黒さを作っている日焼けマシン。

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さすがプロレス団体の道場。

 

過去にZERO1後楽園ホール大会を見に行った時に試合開始時刻に興行がスタートしないなんてことを体験したが、この日の道場マッチはちゃんと14時ちょうどにスタート。

 

サンタコスプレのオッキー沖田リングアナウンサーの挨拶から始まったところで、山本リンダの『狙いうち』が会場に鳴り響き、三又又三GMが登場。

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オッキーと三又GMによるトークショーが始まる。

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小幡優作の天然エピソードや三又GMZERO1にやってきて驚いたこと、さらには三又GMによる選手たちのモノマネが披露され、会場がとても楽しい雰囲気に。

個人的には小幡優作のエピソードを話しているときの、

三又GM「小幡選手、なぜか火野(裕士)選手にだけ心を開くんですよね」

オッキー「そうなんですよ。小幡選手は火野選手にだけ心を許してるんですよね」

という二人のやりとりが面白かった。

確かに小幡も火野もKAIENTAI-DOJO時代からの仲だから、小幡が火野に心を開いているのは分かる。しかし、僕が面白いと思ったのはそういうことではない。

現在ZERO1のリングでは小幡がベビーフェイスで火野がヒールの立場にいるので、あまりベビーvsヒールの抗争を売りにしていないZERO1ではあるが、一応両者は敵対関係にあるのだ。

話を聞きながら「え、『ひの選手』って火野裕士しかいないよね?他に『ひの』っていう名前のレスラーいたっけな?」と心の中で思った。まあこういった多少のツッコミどころがあるのも僕がZERO1を推す理由だったりする。

 

そしてオッキーと三又GMだけでは話が続かないということで、10月にデビューした新人の福島昇治と岩崎永遠が登場。

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三又GMが「日高(郁人)と菅原(拓也)だったらどっちが嫌い?」と2人に質問し、会場大ウケ。

 

30分ほどのトークショーが終わり、三又GMの「ひー、ふー、みまっ、ター!」のオープニングコールとともに試合へ。

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第一試合は「技交換&カバン使用OK」3wayマッチ 30分1本勝負

日高郁人vs横山佳和vsKAMIKAZE

 

自分の得意技を試合中に使えないという特殊ルールで行われた試合。道場マッチのオープニングに相応しい楽しいプロレス。写真を見てもらえばお分りいただけるだろう。

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日高郁人(7分12秒 逆さ押さえ込み)横山佳和

 

と、ここまではクリスマスイブかつZERO1の2017年最終興行ということで、ファン感謝祭的要素が強かった。

だが、ここからガラリと空気が一変する。

 

第二試合は「獅子王への道3」シングルマッチ 30分1本勝負

福島昇治vs高岩竜一

 

この試合は新人の福島に用意されたチャレンジマッチ。試合開始のゴングが鳴ると、ロックアップからのグラウンドの攻防という基本的なプロレスが展開される。

福島は高岩をほとんど攻めることができず。

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高岩の攻めをひたすら耐えている間に5分が経過。ここで高岩が福島を起き上がらせて、胸に強烈なチョップを打ち込む。暖房のない寒い会場に「パチンッ」という何かが破裂したような音が響く。

それでも福島は倒れることなく、お返しとばかりに高岩の胸にチョップを打ち返す。

すると高岩も更に強烈なチョップを打ち返し、チョップ合戦が始まる。

チョップ合戦は高岩が制したが、怯むことなく福島は高岩にエルボー、ドロップキック、とガンガン攻める。 

そして回転エビ固め→スモールパッケージホールド→逆さ押さえ込み、と丸め込み技を連発。

しかし、高岩にカウントを返されると、すぐに形勢が逆転。最後はデスバレーボムで高岩が福島に勝利。 

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高岩竜一(11分47秒 片エビ固め)福島昇治●

 

試合全体を通して、高岩が福島をロープに振る場面が一度もなかった。試合内容の大半がグラウンドの攻防と打撃だった。複雑な技は一切なく、ほぼ基本技しか繰り出されなかったが、試合終了後の「プロレスを見た」感が半端なかった。

福島も丸め込み3連発であわよくばといった場面を見せていて良かった。

 

 

続いて第三試合。「獅子王への道3」 シングルマッチ 30分1本勝負

大谷晋二郎vs岩崎永遠

 

こちらも第二試合と同じく、新人・岩崎のチャレンジマッチ。試合開始のゴング直後に岩崎は大谷にエルボー連打。

大谷を場外へ出した岩崎は、リングの中央から「来いよ!逃げんなっ!」と叫ぶ。

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リングの中へ戻った大谷は怒りの表情で岩崎を殴る、蹴る、さらには逆エビ固めとボッコボコに。レガースではなく、革製のリングシューズを履いた大谷が岩崎を蹴った時に響いた重たい音には客席から悲鳴も。

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何度も立ち上がった岩崎だったが、大谷にリング中央で逆エビ固めの体勢で捕らえられ、どっしりと腰を下ろされるとあえなくタップ。

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大谷晋二郎(10分10秒 逆エビ固め)岩崎永遠●

 

岩崎が大谷を攻めることができなかったというより、大谷が見せ場を作らせなかったといったところ。

ほとんど攻めることはできなかったが、何度やられても目が死んでいなかった岩崎が印象深かった。

とにかく大谷が岩崎をボコボコにしていた。リングアナのオッキーも試合中に岩崎へ「起き上がって!」と声援を送っていたほど。

観客65人の前で見せるかわいがりではなかった。「ここ、後楽園じゃないよ。大谷さん、そこまで叩き潰す?」と思った。

 

 

試合後に大谷が岩崎に握手を求めて手を差し出すと、岩崎は大谷に張り手。

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もう一度大谷が手を差し出しても、岩崎は張り手。

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これが計6回繰り返され、大谷も思わず「握手しろよーっ!」と笑う。

 

最後に大谷が「おしおし」と小声で言い、客席に向かって拍手を求めたときには愛を感じた。

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頑なに握手をしない岩崎も良かった。

 

 

 

第四試合はキャプテンフォールマッチ 30分1本勝負
©︎小幡優作佐藤耕平&SUGI vs ©︎田中将斗菅原拓也&ハートリー・ジャクソン

 

2018年1月1日後楽園ホール大会で行われる王者・田中将斗vs挑戦者・小幡優作の世界ヘビー級選手権試合の前哨戦。また、この2人のうちのどちらかが負けるまで試合が終わらないというファンにとっては贅沢なルール。

ZERO1の2017年最終試合に相応しいが、「この規模の会場でやっていいの?」といらぬ心配をしてしまうほど豪華な対戦カード。

 

この試合は面白すぎて完全に見入ってしまい、写真を撮ることもできなければ、メモを取ることもできなかった。

いつの間にか隣にいた三又GMも「えーっ!」や「もう一丁いく?」など独り言を漏らしていた。

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 (※写真は試合後の菅原拓也に蹴られて、大きなリアクションをするわけでもなく、無言で菅原から距離を置く三又GM)

 

 

①○菅原拓也(10分4秒 ラ・マヒストラル)佐藤耕平

スーパーヘビー級佐藤耕平からジュニアヘビー級菅原拓也が3カウントを奪うというサプライズ。しかし、そのサプライズに驚く暇もなく、めまぐるしい展開が続く。

 

②○菅原拓也(16分21秒 田中将斗のスライディングD→エビ固め)SUGI●

SUGIの壇ノ浦(スワンダイブ式ドラゴン・ラナ)が菅原に決まり、レフェリーがカウントを入れている中、田中がSUGI目掛けてスライディングD。

そのまま菅原がエビで固め、カウント3。


③○田中将斗(18分21秒 スライディングD→体固め)小幡優作

田中組は3人全員残っているのに対し、小幡組はキャプテンの小幡のみ。

3人を相手に孤軍奮闘する小幡だったが、田中のスライディングDに沈んだ。

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試合後、マイクを握った王者の田中が「今日の結果からも分かる。俺がオマエに負けることは絶対にない」と挑戦者の小幡へ辛辣な言葉を残して退場。

一人リングに取り残された小幡は息を切らしながら、「俺に負けることはゼッテェないんだろ?みんなの予想覆して、ゼッテェ(そのベルトを)獲るからな」と普通のマイクアピール。この不器用な感じが小幡の魅力である。

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最後は小幡が新しく考えた締めの言葉、「俺についてこーいっ!」で終了。

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クリスマスイブということで帰り際にはこんな可愛らしいポートレートのプレゼントも。

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観戦終了後、本当に面白いプロレスを見た時の多幸感に僕は浸った。

この感覚、何か身に覚えがある。そう、夏のZERO1後楽園ホール大会の帰りに感じたあの多幸感である。

いや、むしろ今回の多幸感はあの夏に感じたそれを超えていたかもしれない。

「たった65人の観客相手になんでそんなに全力で試合をするの?」と思うほど、熱い試合ばかりだった。会場の規模と試合の熱さの比が合致していなかった。

感覚が麻痺した。現在の僕は「一番凄げえのはZERO1なんだよ!」状態。

「道場マッチ」と聞いたらファン感謝祭的な興行を思い浮かべる人も多いだろう。しかし、予想以上にガッツリとしたZERO1の本興行だった。「道場マッチ」という言葉がこの面白さを殺してるのではないかと思うほど。

 

収容可能人数が少ない道場での興行はテレビ中継もなければ、週刊プロレスのレポートもないので、同じ都内で開催される後楽園ホール大会に比べて、明らかに発信力がない。だが、僕が見に行った道場マッチには後楽園ホール大会と変わらぬ、熱い試合が詰まっていた。

 

ZERO1の選手たちは会場の規模に関係なく、熱い試合を提供しているのだなと痛感した。 

 

 

 

ちなみに今後の道場マッチのスケジュールがコチラ ↓

 

◆1月 7日(日)
◆1月14日(日)
◆1月21日(日)
◆2月11日(日)
◆2月25日(日)
◆3月11日(日)
◆3月31日(土)

竹芝駅西出口を出ると、目の前にあるので道に迷うこともなし。

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これだけ楽しめるのにチケット代も安い。

今しか見られないTAKESHIBAコロシアムでのZERO1の興行、是非行ってみては?

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