プロレスの萌えポイントを語る会

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J-CUPとイケメンと私

黒潮二郎、彼を知ったのは2011年12月。僕が小6の頃。彼がデビューした団体、SMASHをよく見ていたので、デビューから間もない頃の彼の試合映像も当然見ていた。その頃の印象は「なんかよく目立つ新人が出てきたなー」というくらい。

 

2012年春、SMASHの解散に伴い、彼は師匠・TAJIRIが旗揚げした新団体、Wrestling New Classic (以下、WNC)の所属となった。

WNCの大会中継が放送されるJ SPORTSに加入していなかったこともあり、僕は彼の試合映像を見なくなった。

試合映像こそ見なくなったものの、週刊プロレスを通して彼の情報はなんとなく追っていた。誌面を見て、「あの新人、今は水泳帽被って試合してんのか」や「DQNってユニットにいるんだ」、「WNC活動停止したからWRESTLE-1の所属になったんだ」など、その程度に知っていた。そこから動画サイトで試合映像を検索して、見てみようと思うことはなかった。

 

しかし、出会いは突然やってきた。

2015年4月、サムライTVの『野郎Z』中継に彼が出てきた。そこにいたのは僕が知っていた黒潮二郎ではなく、黒潮“イケメン”二郎。福山雅治の『HELLO』、郷ひろみばりのジャケットプレイ、サビでリングインしようとするもしないという新しい観客の焦らし方、そして焦らされた観客の大「イケメン」コール、すべてが新鮮だった。テレビの前で「この人が出る興行に行きたい」と心底思った。その年の2月、3月は高校受験が迫っていたこともあって、ずっと加入していたサムライTVの契約を一時的に母が切っていた。2カ月ぶりに見るプロレスだったからというのもあるかもしれないが、イケメンには軽い衝撃を受けた。よくわからないけど、とにかく面白かった。

その日以来、僕はイケメンの試合映像をネットで検索して、見るようになった。気がつけば、僕は黒潮“イケメン”二郎の虜になっていた。

イケメンの試合を生で見てみたいものの、WRESTLE-1は僕が住んでいる富山へ巡業に来ないこともあって、彼の姿を生で見ることはなかった。

 

だが、2016年4月6日の夜、僕は「8月21日は何があってもイケメンの試合を見に行く」と決断した。8月21日とはSUPER J-CUP 2016 有明コロシアム大会(決勝大会)がある日。4月6日の夜に行われたWRESTLE-1後楽園ホール大会のリング上でイケメンが『SUPER J-CUP 2016』出場宣言をしたのだ。

SUPER J-CUPの醍醐味は新たなスター選手の誕生。J-CUPはまさにイケメンにぴったりな舞台。イケメンが一夜にして日本プロレス界のスターになるところをこの目に焼きつけたい、そう思った。僕はイケメンのJ-CUP出場宣言をTwitterで知った時、すぐにチケットを購入することを決めた。

 

6月ごろ、8月21日のJ-CUP 有明大会のロイヤルシートを購入した。その頃、すでにSUPER J-CUP 2016のトーナメント参加団体と団体別の出場枠(人数)が発表されていた。そこにWRESTLE-1の選手の出場枠はなかった。イケメンの願いは叶わないのではないかとも思っていたが、X枠があった。

事前発表されている参加団体に関係なく、どの団体のどの選手が当てはまってもおかしくないX枠。事前に発表されている参加団体以外の団体の選手がくるから、わざわざ“X”として枠を設けてあるのだろうと僕は思っていた。

「このXはイケメンに違いない。」

  

7月6日、僕は学校で落胆した。その日、新日本プロレスはSUPER J−CUP 2016に出場する全16選手を発表したのだ。そこにイケメンの名前はなかった。唯一の望みだったX枠はロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンのBUSHI。

 「そこは新日本の選手じゃなくて他団体の選手にしろよ…」 

そう思った。やり場のない怒りを覚えた。僕はなんのために東京へ行って、最前列でSUPER J-CUPを見るのかなと思った。

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8月21日、僕は東京へ向かった。SUPER J-CUP 2016決勝大会を見るために。

数年ぶりに最前列で見るプロレスは面白かった。選手の表情もよく見えれば、テレビ中継のマイクすら拾うことのできない選手の声まで聞こえた。全11試合もあり、対戦カードも豪華だった。最前列の特権で優勝したKUSHIDAとハイタッチすることもできた。

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楽しかった。本当に楽しかった。

 

観戦後、その日の宿のカプセルホテルのカプセルの中で最前列から撮った選手たちの写真を見返した。

「ああ、イケメンの写真を撮りたかったな。あの大会場に鳴り響く『HELLO』を聴きたかったな。」

その夜は有明コロシアムへ行く前に闘道館で購入したイケメンショーツを横に広げて寝た。

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3カ月後の11月、年越しプロレス2016にイケメンの参戦が発表された。もともとサムライTV信者の僕は年末が来る度に年越しプロレスを観に行きたいと思っていた。その年越しプロレスにイケメンが出る。これはもう行くしかないと思った。

 

12月31日、僕は後楽園ホールにいた。やっとイケメンを生で見られると思ったらワクワクが止まらなかった。ワクワクしすぎて、開場時間の1時間半前から後楽園ホールの前を無駄にウロチョロしていた。

そして時刻は19:00に。いよいよ開場。

スタッフにチケットの半券をもぎられて、会場へ入ると売店にはイケメンが立っていた。迷わずイケメンの立つ売店へ向かった。すぐに鍋家黒潮(イケメンの実家の鍋屋)Tシャツを購入した。

 

僕「今日はイケメンさんを見るために富山から来ました!僕、イケメンさんを見たくてJ-CUPも最前列で見たんですよ!」

 

イケメン「えーホント⁉︎ 大晦日に富山からって行動力が凄い! アレもいろいろと大人の事情があって結局出られなくて…。ごめんね。今日は岡林さんとのタッグでどうなっちゃうかわかんないけど応援よろしくお願いします!」

 

試合前の記者会見で仲違いしていた岡林裕二ともタッグトーナメント1回戦を通して和解し、2回戦では岡林と一緒に『HELLO』で入場。会場は大「イケメン」コール。普段は会場で声を出さない僕もこの日ばかりは大声で「イケメン」コールを送った。

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そう、これが見たかったんだ。

 

年をまたいで、2017年1月1日。年越しプロレス興行終了後もイケメンは売店にいた。

 

僕「今日、本当に見に来て良かったです。また近いうちにイケメンさんの試合を見に行きますね。」

 

イケメン「ありがとう!次は俺のシングルマッチを見に来てよ!」

 

僕「はい!必ず近いうちに見に行きます!」

 

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それから半年後の2017年7月12日、イケメンがWRESTLE-1のシングルトーナメント「WRESTLE-1 GRAND PRIX」で優勝を果たし、9月2日 WRESTLE-1 横浜文化体育館大会で芦野祥太郎の持つWRESTLE-1 チャンピオンシップに挑戦することが決定した。

イケメンがシングルのベルトに挑戦。機は熟した。

9月2日は横浜文化体育館へ行くことにした。

 

WRESTLE-1 横浜文化体育館大会の前日の9月1日、僕はイケメンの実家の「鍋家黒潮」を訪れた。

カウンター席でマスター(イケメン父)のプロレス話を聞きながら鍋を楽しんだ。

どうやらTwitterInstagramを通して、僕の存在を知ってくれていたようで、息子・黒潮“イケメン”二郎の話もいろいろと話してくれた。

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そして21時半頃、お店にイケメンが来た。

 

イケメンがお店に入ると、

 

マスター「この子、富山からイケメンを見るためにSUPER J-CUPの最前列取っちゃったんだって。高3で。」

 

イケメン「えーマジっすか⁉︎ ありがとうございます!(僕の飲んでいたサイダーを指差して)ところでコレ、水割り?」

 

 

か、軽い。

とてもタイトルマッチを翌日に控えた人とは思えなかった。

 「てか、あの日の後楽園ホールで『次は俺のシングルマッチを見に来てよ』って言ってくれたじゃん(笑)!」

と心の中で思ったけど、この軽い感じもイケメンの魅力だったりする。

 

そんな息子のことをマスターは「あいつ、プロレスの才能はすごいんだけど、他がポンコツなんですよ」と語っていた。

 

 

そして去年の夏に購入したイケメンショーツにサインを入れていただいた。

 

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そのサインの日付は「2017.9.2」。本当はその日は「9月1日」。

高校生の僕に「水割り?」とか聞いておきながらも、明日のタイトルマッチに意識が集中してるんだなぁと感じた。

 

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翌日、イケメンはベルトを奪取することができなかった。

イケメンが負けて、芦野の入場曲「Fuel」が会場に鳴り響いた瞬間、体の力がスーッと抜けた。

芦野も大好きなんだけど、やっぱり僕はイケメンが大好きなんだなと思った。

そして体の力が抜けるほど感情移入してプロレスを楽しむことができたと思うと、去年の夏にJ-CUPを見に行ったのも無駄じゃなかったんだなと思えてきた。

 

イケメンと芦野には最高の試合を見せてもらった。

 

これからもずっとイケメンを応援することを心に誓って僕の18歳の夏が終わった。

 

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