J-CUPとイケメンと私
黒潮二郎、彼を知ったのは2011年12月。僕が小6の頃。彼がデビューした団体、SMASHをよく見ていたので、デビューから間もない頃の彼の試合映像も当然見ていた。その頃の印象は「なんかよく目立つ新人が出てきたなー」というくらい。
2012年春、SMASHの解散に伴い、彼は師匠・TAJIRIが旗揚げした新団体、Wrestling New Classic (以下、WNC)の所属となった。
WNCの大会中継が放送されるJ SPORTSに加入していなかったこともあり、僕は彼の試合映像を見なくなった。
試合映像こそ見なくなったものの、週刊プロレスを通して彼の情報はなんとなく追っていた。誌面を見て、「あの新人、今は水泳帽被って試合してんのか」や「DQNってユニットにいるんだ」、「WNC活動停止したからWRESTLE-1の所属になったんだ」など、その程度に知っていた。そこから試合映像を見てみようと思うことはなかった。
しかし、出会いは突然やってきた。
続きを読む天龍源一郎に昨日のジョー・ドーリングについて聞いた
もともと予定に入れてなかったけど今日は急遽神保町の書泉グランデで開催された天龍源一郎サイン&撮影会に参加してきた。
もちろんツーショットを撮りたかったのもそうだけど、参加した理由はそれじゃない。
昨日の全日本プロレス両国大会セミファイナルのジョー・ドーリング乱入について。
というのも天龍さんが週刊プロレスの連載企画「龍魂時評」で「大仁田厚、電流爆破を経験してきた諏訪魔にとって、vs小島戦がこの夏の総仕上げになるだろう」みたいな発言をしてたから。
こんな話をしてたわけだから、ジョーが諏訪魔vs小島聡をぶち壊したことに興味ないわけがないと思って話を聞いてきた。
そうです、私が週プロより先に聞いちゃう意識高い系プヲタなのです。
ちなみに生観戦していた僕の感想は「両国って全日本からしたら年間最大の興行でしょ?そんな興行のセミを小島に任せて(失礼)、かつジョーに乱入させてめちゃくちゃにさせるって超面白くね?所属だけで人が足りてるっていうのもあるけど、カタイ新日本はレッスルキングダムのセミで間違えてもそんなことしないよ。全日本、新日本と全く違う路線を走ってて面白いな」って感じ。
ではここから文字起こし!
天龍「どうも」
僕「どうも。今日は富山からイベント参加しに来ましたよ(ホントは今日参加決めたマン)」
天龍「おーホント!ありがとうございます」
僕「一つだけ質問よろしいでしょうか」
天龍「ええ、いいですよ」
僕「昨日の全日本プロレス両国大会で諏訪魔選手と小島聡選手の試合前にジョー・ドーリング選手が諏訪魔選手のことを襲いましたが、そのことについてどうお考えですか」
天龍さん「ああ元気なやつもいるもんだねぇ(ニヤリ)。ごめん、まだ見てないから何とも言えないんだけど」
僕「ありがとうございます!確かにそうですね!(アハハ)」
まあそりゃそうだよなあーっていう回答が。ただ目が合った状態で「元気なやつもいるもんだねぇ(ニヤリ)」って言われた時はめちゃくちゃ興奮した。重みを感じた。あの“ニヤリ”には長年闘ってきた男にしか出せない味があった。
文字に起こしたら重みがかなり減るんだけど、“天龍源一郎の言葉”を感じたし、本当にいい顔だった。みんなに僕と天龍さんの会話の一部始終を映像で見てほしいほど。
「龍魂時評」を担当している週プロの記者は楽しくてしょうがないだろうな。
はい、以上です。
北村克哉選手がたまらない
2016年1月3日、ディファ有明で開催された「大プロレス祭り」にて岡倫之と北村克哉の新日本プロレス入団が発表され、公開記者会見が行われた。
しかしそんな北村克哉の経歴をアナウンスされて、驚いた。岡同様、全日本学生選手権フリースタイル120kg級優勝などのレスリングの実績があって、このカラダ。北村も新日本プロレスの“スーパールーキー”だった。
その2日後の新日本プロレス後楽園ホール大会のオープニングで挨拶をしたっきり、2人は厳しい練習期間へと入り、ファンの前に姿を表すことはなくなる。
2017年になり、岡は1月3日にディファ有明で永田裕志を相手にデビューを果たした。会場で雑務をこなす北村の姿も見えるようになった。道場だけではなく、会場でも雑務をこなすようになれば、プロレスラーデビューも近いという意味だ。
今日から3日前の3月11日に僕は愛知県体育館で行われた新日本プロレスの興行を観戦してきた。開場時にはホウキでリング周辺を掃除する北村練習生の姿があった。その北村練習生の元にファン(?)がやって来て、差し入れのプロテインらしきものを渡していた。そしたら北村は会場に響き渡る声で「ありがとうございまーす!」と言いながら、お辞儀をしていた。やはり体育会系なだけあってお礼と声は人一倍大きい。そしてそのファンらしき人にツーショット撮影を頼まれた北村練習生は「本当はダメなんだけどなぁ〜…」といった顔をして、掃除をするフリをしながら、目線をカメラに向けていた。その時の「ダメなんだけどな」という顔がすごかった。差し入れを受け取ったら大声で感謝を表し、雑務をサボっていると勘違いされないか不安になれば露骨に顔に出す。その目は少年のような目だった。まさに“バカ正直”な男といったところ。
そして昨日3月13日、中西学のインフルエンザによる欠場を受け、北村克哉が急遽デビューを果たした。岡とタッグを組んで、タマ・トンガ&タンガ・ロアの元IWGPタッグ王者チームとの対戦。やはり扱いが違う。試合には敗けたものの、会場で北村デビュー戦を見守ったファンが撮った写真をSNSで見る限り、北村は相手チームよりもはるかに大きいし、はるかに黒い。さすがスーパールーキー、31歳でデビューを迎えても、遅れを感じさせない風格がある。
プロレスラーは変わった職業だ。家族や恋人との時間を犠牲にして、自分の体も犠牲にして、全国を渡り歩く。いつ選手生命が終わってもおかしくはないし、もっと言えばその日に死ぬかもしれない。こんな職業、他にない。
さっき北村のことを「狂ってる」と表現したが、極論を言えば、こんな職業をしている“プロレスラー”は全員狂ってる。北村は31歳でデビューをした。他のプロレスラーのデビュー年齢よりも明らかに遅い。狂ってる。
しかし遅咲きのデビューをしても、北村は誰にも文句を言わせないカラダを持っている。
正直、カラダ“だけ”はすごいプロレスラーは世界にたくさんいる。筋肉はすごいが、試合はイマイチなプロレスラー。しかし北村はレスリングでの実績も誇っていて、一年以上の練習生期間を経て、昨日デビューを果たした。
遅めのデビューにも関わらず、スーパールーキー扱いをされてしばらく大変だろうけど、北村克哉、頑張れ。
北村克哉、バンザイ。